アマンリゾーツ 闘いの歴史<4>

ヤン・センです。
やっぱりね、はじまったよ、「アマン劇場」第四幕。
(以下、2014年当時のお話)

何種類もの魚を丸ごとぶちこんで濃厚な出汁をとった、うまいブイヤベースが食いたくなってね、こないだマルセイユに行ってきた。岩場ビーチが好きなもんで、「ル・プティ・ニース」に宿とって、誰もいないと思って岩陰で波の音聞きながら寝ころんで昼寝でもしよ、と思ったら、先客がいた。
「ビテ・シェーン」なんて言うからドイツ人かと思ったらルクセンブルクの銀行家でさ、自家用クルーザーでアドリア海から地中海をまわってやってきたんだってさ。
昔はアマンジャンキーで、ほとんど全部のアマンに行ったよ、なんて話するから、「アマンのゴタゴタ、知ってるかい?」って聞いたら、「記事のヘッドラインに『 Nasty, ugly battle 胸クソが悪くなるような醜い闘い』ってのが付いてるやつだろ?」と大笑い。
確かに、9月に入ってからのアマンに関する記事は、それまでと風向きが一転してどこも厭戦気分。もう、みんな、いい加減にしろよって感じだね。カネの匂いしかしない感じだからね。
シンガポールのアマンのオフィスの鍵を勝手に取り替えられただの、メールをブロックされて見られなくなってしまっただのって、訴訟合戦で、さぞかし弁護士連中は儲かってるだろうけど。
「そういえばさ、アマナットはドローニンに脅されたとか言って、FBIのOBなんかを雇って騒いでるけど、こないだドローニン、こんなサイト出したよ」って、タブレットを取り出して見せてくれたのは、鍛えた体に濃紺のスーツを着て腕を組んでポーズを取った、すまし顔のドローニンの写真がどーんと出てくるサイト。これまで見たことないやつだ。
うーん、それにしてもヴァロージャ(ドローニンの名前、ウラジミールの愛称だよ)、だんだん顔もプーチンに似てきたな。ちょっとサイボーグちっくな感じだね。鋼のような面の皮の下にいろんな要素の感情を封じこめてるようだ。

(c)Yangsen

ああ、そうそう、だからかな、奴のイラスト(あ、これまで出しているイラスト、ぜんぶボクが描きました)を描こうとするとね、この筆が速いのでは有名なボクがさ、なかなか描けないんだよね。
さて、このサイト、「ドローニンは大変にすごくて立派なビジネスマンなんです」という内容からいって、ヴァロージャ・サイドがたちあげたものらしいけど、なんかちょっとさ、バトルの相方のアマナット君のサイトと作りや雰囲気がよく似てる感じがするよ。こりゃ、ヴァロージャ流のブラックジョークかもね。奴ならやりそうだ。

(c)Yangsen

アマナット君、もじゃもじゃの髪の毛逆立てて怒ってるかも(笑)。
サイトをチェックすると、「ビジネス」のカテゴリーのなかには、リアル・エステート(不動産)と並ぶもうひとつの事業の柱として、ラグジュアリー・ホスピタリティってのも書いてあるんだけど、「ウラジミール・ドローニンは、アマン・リゾーツの持ち株会社であるアマン・グループのマジョリティ・シェアホルダー(過半数の株式所有者)である」なーんてしっかり書いてある。
たぶん、ヴァロージャは、これを言いたくて、このサイトをたちあげたといっても過言ではない、と思う。
オイっ、勝負はもうとっくについてるんだよ、ベイビー、ってさ。
「ニュース」のページを開いたら、ニュース&プレスリリースのトップで出てきたのが、9月25日付の記事。ヘッドラインは、「最新のアマン・グループのボードルーム(取締役会)・バトルはドローニンに有利に進んでいる」。
内容を読んでみると、9月24日付けでロンドン高等法院が出した判決によると、アマナット君側の主張が退けられ、ヴァロージャ側の主張が認められたってことらしい。で、ヴァロージャは、さっそく新しいホテル経営チームを雇ったという声明も出した。
もう、オレのアマンだよ、ベイビー、とね。
見ると、ほかの記事もすべてアマン・バトル関連のものばかり。ってことは、やっぱ、このためにたちあげたサイトだね。
さて、対するアマナット君の方の動きはどうなってるのかね、と思って、彼の個人サイトを見てみた。
あれれ? いつのまにか奴のサイト、デザインが変わってる…。写真も変えたし。やっぱ、ヴァロージャに真似されて頭に来ちゃったのかな(笑)。アマン騒動については、なんにもコメントしてないようだけど。
あ、でさ、彼のサイトを見てて気がついたんだけど、彼の履歴・BIOページに出てくるオフィスで撮った写真、以前はトップページで使ってた写真だけど、これさ、かなり昔の写真だね。「フォーチュン」誌にインタビューされた時のだから、2001年。アマナット君がまだ30代の写真だよ。
さあて、第5幕はどうなるやら、まだまだ野次馬にとっては楽しみだね。
またね! チュース。
<その5>に続きます。

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