ホテルランキング・ウォッチャー

(C)Yangsen

ホテル選びで「いいホテル」を選ぶ眼を持つ

 ホテル選びの際には何か手がかりが欲しいもの。ホテルランキングはその手がかりとなるものです。自分が居心地がいいと感じる、自分にぴったりのホテルを選ぶ「眼」を持つための、ひとつの材料です。料金やロケーション、ハード面のみならず、サービスなどソフト面において自分の価値観、テイストに合っているかどうか、目に見えない「アンビアンス」は感覚的にピタッとくるかどうか、「客層」はそこで共に時間を過ごしたいと思うような人たちなのか。
 ここでご紹介するのは、世界のメディア等で発表されている各種ホテルランキングです。これらを通して、「ホテル評価」の方法には、実にいろいろな手法、観点、アプローチがあることがおわかりいただけると思います。

年代別、時代を制覇した世界のホテルランキング

1980年代〜1990年代

「インスティチューショナル・インヴェスター」

 アメリカで発行されている金融投資専門誌が、1980年にスタートしたホテルランキング界の老舗的存在。毎年秋に「世界のトップ100ホテル」を発表していた(2017年からは順位をつけずに都市別トップホテルの形に変更)。1980年代〜1990年代にかけては、毎年秋に発表されるランキングはロイターが速報を配信し、世界中のメディアが一斉に「今年の第一位は・・・」と報道したものだった。特にトップクラスの名門ホテルになると、このランキングがGM(総支配人)のクビを左右するとまで言われた。

1990年代

「ハイダウェイ・レポート」

 1979年、ホテルにこだわりを持つ上級FIT(個人旅行者)のために、B5版8ページのニューズレターとしてアメリカで創刊された月刊ホテル情報紙としてスタートした。クリーム色の紙に緑の一色印刷の素朴なニューズレターには、アンドリュー・ハーパーという匿名の経験豊富なホテルの「目利き」が世界各地でみつけたホテルジャンキーならハタと膝を打つようなホテルが載っていた。ホテルからの広告は一切入れず、取材の際もフルレート支払いをモットーとし、タイアップ等も受けないというポリシーが、紐付きでない利用者サイドに立った情報が得られると信頼感を生んだが、それを支えていたのは高額の購読料で、著名投資家の投資情報レターのようなものだった。当初は、国際情報通のホテル愛好家にしか知られていない、知る人ぞ知る「隠れ家」的ホテル情報誌でもあったが、1990年代になると、毎年同紙のホテルランキングが発表されると、ホテルランキング界の大御所的存在だった「インスティチューショナル・インヴェスター」と並んで通信社が世界中のメディアに配信するようになった。

2000年代〜   

「コンデナスト・トラベラー」

 アメリカのコンデナスト社の発行で1987年創刊。翌1988年に読者投票によるホテルランキング「世界のトップ100ホテル&リゾーツ」をスタートした。ホテルのみならず、都市や島、リゾート、空港、クルーズなど旅行全般を対象としたもの。評価項目は、客室、サービス、ロケーション、フード・ダイニング、デザイン、アクティビティ・施設、バリューの5つで、それぞれについてエクセレンス、ベリーグッド、グッド、フェア、プアの5段階評価をしたものを集計し、100点満点で得点を表示するシステム。

「トラベル・アンド・レジャー」

 月刊の旅行雑誌で、英語で発行されている旅行雑誌としてはコンデナストトラベラーと共に2大誌。1996年に世界のホテルランキング「世界のベストホテル」をスタート、毎年夏に発表する。読者投票による「ワールド・ベスト・アワーズ」では、ホテルのほか、都市、空港、船旅などテーマ別にランキング。かつては、サービスがいいホテルのランキングなど、ホテルジャンキー的観点でのさまざまな切り口でのホテルランキングもやっていたが、現在はこの読者ランキングに収束されている。ホテル部門では、総合ランキングのほか、ホテルブランド、エリア別、シティ、リゾート、スパなど種類別に分かれている。2021年1月にアメリカのタイム社からウィンダム・デスティネーションズが1億ドルで買収した。

「フォーブス・トラベル・ガイド」

 アメリカの旅行ガイド「フォーブス・トラベルガイド」が1958年から毎年行っているホテルランキング。4ツ星以上のホテルのみが対象なので、このガイドに載ることはラグジュアリークラスに認定されたことになる。ひとくちにホテル格付けといっても、オープンな誰でも参加できる一般投票制あり、広告などのひも付きあり、自薦のお手盛りありなど、実にさまざまであるが、こちらは「インデペンデント(独立)」で「厳格な審査基準」が売り物。つまり、ホテルに対して調査が入っていることを明らかにせず、匿名の調査員が普通の旅行客と同様に予約し支払いを行って2泊3日滞在。900以上の項目で評価を行う。エントランスに到着後30秒以内に挨拶されたか、部屋に脱ぎっぱなしにした洋服がターンダウンの際にきちんと畳まれるかハンガーにかけるかされていたか、などのほか、スタッフのユニフォームのデザインセンスなども評価対象となる。サービスなどソフト面が75%、ハード面が25%のソフト重視。4ツ星は80%以上、5ツ星は90%以上のスコアが必要90%以上のスコアを獲得したホテルに対しては、「適正評価」と呼ぶ評価を行い、ホテルが一貫したサービスを提供しているかどうかを見るため、さらに数回の追加調査を行う。その際、利用者の性別や利用目的などの設定を変えて訪れるという。1958 年にアメリカで創設された自動車旅行者向けのガイドブックで5 ツ星の格付けシステムを世界で初めて導入した旧モービル・トラベルガイドが原型。

「アーキテクチュラル・ダイジェスト」誌のホテルランキング

 「アーキテクチュラル・ダイジェスト」は、インテリアデザインの専門誌だが、新規オープンのホテルもしばしば取り上げられ、しかも情報が早いことから、ホテルジャンキー族のなかでも特に建築やデザインが好きな人々がチェックしている雑誌。
 アメリカの大手出版社コンデナスト社が発行する1920年創刊の月刊誌で、建築雑誌というよりはインテリアとランドスケープのデザインを主にテーマにしている。アメリカのほか、ヨーロッパ各国、中国、ロシア、南米など各国エディションがあり、発行部数は約80万部。毎年6月号で「グレイトデザインアワード」を発表してきたが、今年初めてAD誌として初めてホテルに絞ったアワード「2021 AD グレート・デザイン・ホテル・アワード Great Design Hotel Award」を発表した。対象は、過去1年間に開業した世界中のホテルの中で、特にデザイン的に優れた24軒が選ばれた。日本からは、前橋のアートデスティネーション「白井屋ホテル」「三井ホテル京都」が選ばれた。
 昨年度は、テイクアンドギヴ・ニーズ傘下の「TRUNK」が運営するホテル「TRUNK(HOUSE)」が、「グレイトデザインアワード」を受賞した。同ホテルは、神楽坂に建つ「花街建築」といわれる築70年の料亭「山路」をリノベーションした一棟貸しのホテルで、プライベートバトラー、プライベートシェフ付き。

【2021年度】

「AD’s 2021 Hotel Awards」

エース・ホテル・ブルックリン(アメリカ、ニューヨーク)
Ace Hotel Brooklyn

パラデロ・トドス・サントス(メキシコ、トドス・サントス)
Paradero Todos Santos

スプレンディッド・マーレ(イタリア、ポルトフィーノ)
Splendido Mare

ザ・リッツカールトン・モルディヴ、ファーリ・アイランズ
The Ritz-Carlton Maldives, Fari Islands

ザ・メイカー(米国、ニューヨーク)
The Maker

オテル・レ・ドゥー・ギャール(フランス、パリ)
Hotel Les Deux Gares

ホテル・キャステロ・ディ・レスキオ(イタリア、ウンブリア)
Hotel Castello di Reschio

ザ・グリーン O(米国、モンタナ州)
The Green O

キャンプ・サリカ(米国、ユタ州)
Camp Sarika @Amangiri

コモドール・ペリー・エステート(米国、テキサス州)
Commodore Perry Estate

ホテル・マグダレナ(米国、テキサス州)
Hotel Magdalena

デュマ・タウ(ボツワナ)
Duma Tau

ザ・ジョーリ・アット・ラル・ハヴェリ(インド、ジャイプール)
The Johri at Lal Haveli

カレスマ・ミコノス(ギリシャ、ミコノス)
Kalesma Mykonos

ライフ・ハウス・ナンタケット(米国、マサチューセッツ州)
Life House Nantucket

ホテル・ザ・ミツイ・キョウト(日本、京都)
Hotel The Mitsui Kyoto

メイフラワー・イン&スパ(米国、コネティカット州)
Mayflower Inn & Spa

ミラヴァル・バークシャー(米国、マサチューセッツ州)
Miraval Berkshires

パティナ・モルディヴ、ファーリ・アイランズ
Patina Maldives, Fari Islands

ノマド・ロンドン(英国、ロンドン)
NoMad London

ワン&オンリー・マンダリナ(メキシコ、ナヤリト)
One&Only Mandarina

白井屋ホテル(日本、前橋市)
Shiroiya Hotel

ワン&オンリー・ポルトノヴィ(モンテネグロ、ポルトノヴィ)
One&Only Portonovi

シゲラ・サファリ・ロッジ
Xigera Safari Lodge

世界のホテルスクール・ランキング

 ホテルのGM(総支配人)の武勇伝には、ベルボーイやバスボーイからの叩き上げであることを語るものが多い一方で、有名ホテルスクール出身であることは、コーネル大学の「コーネル・マフィア」など強力なOBネットワークもあり、人脈が命のホテリエたちの出世街道に影響することも多い。
 従来、有名ホテルスクールの双璧は、アメリカのコーネル大学ホテルスクールとスイス・ローザンヌのホテルスクール(EHL)だった。ローザンヌのホテルスクールは、1893年に設立された名門で、全寮制で年間の学費が一千万円相当かかることから世界各地のホテルのオーナーファミリーの子女たちも多い。コーネル大学のホテルスクールの場合、ちゃんと卒業している場合はプロフィールに堂々と「卒業」と書くが、「学んだ」と書かれている多くの場合、サマースクールで短期間「学んだ」というケースで、言ってみれば、経歴の箔付けによく使われる。


QS世界の大学ランキング
「ホスピタリティー&レジャーマネージメント」

【2021年度】

1位 ローザンヌ・ホテルスクール(スイス)
2位 ネヴァダ大学(アメリカ、ラスヴェガス)
3位 グリオン・インスティチュート・オブ・ハイアー・エデュケーション(スイス)
4位 レ・ロシュ・グローバル・ホスピタリティー・エデュケイション(スイス)
4位 SHMS スイス・ホテル・マネジメント・スクール(スイス)
5位 ホテル・スクール・ザ・ハーグ(オランダ)
6位 ホテル・インスティチュート・モントルー(スイス)
7位 セザール・リッツ・カレッジ・スイッツランド(スイス)
8位 キュリナリー・アーツ・アカデミー・スイッツランド(スイス)
9位 香港理工大学
10位 IHTTI スクール・オブ・ホテル・マネジメント(スイス)
11位 サーレイ大学(イギリス)
12位 コーネル大学(アメリカ)

<解説>

 イギリスの大学評価機関のクアクアレリ・シモンズ(QS)が毎年9月に公表している世界の大学のランキングより。トップ10中8校がスイスと、圧倒的にスイス勢が強い。ローザンヌ・ホテルスクールがトップなのに対して、長年、ホテルスクール界では双璧だったアメリカのコーネル大学は12位と低迷している。アメリカでは、カジノ・リゾート、ラスヴェガスをバックにしたネヴァダ大学が2位と健闘している。アジアでは香港の香港理工大学が存在感を示している。同校が併設している「ホテル・アイコン香港」は若い旅行者に人気のホテルで、ビュッフェは地元でも人気が高い。

食にこだわるホテルランキング

「ザ・フード&ワイン・ホテル・アワード」

 アメリカの大手メディアグループ、タイム社が発行している「食」文化をテーマとした雑誌で発行部数90万部。年に一度、食がテーマのホテルアワード「ザ・フード&ワイン・ホテル・アワード The Food & Wine Hotel Awards」を発表している。たとえば、ホテルの朝食ひとつとっても、うーん、その感じ、単にハードや料理の味だけでなく、気分を大切にする感じ、わかる、わかるとホテルジャンキー心をくすぐる。同誌は、食とワインを中心に据えながら、旅やホテルも含めた料飲業界のトレンドと情報を発信しており、ホテルやレストラン業界のプロは情報取集のために読み、アマチュアながら経験豊富で目も口も肥えた利用者にとっては、ホテルやレストラン選びにも使える雑誌。年に一度、発表するホテルアワードでは、「食」の切り口から、かなりピンポイントでホテルとそのレストランやバー、メニューを選んでいる。アワードに際しては公開投票ではなく、編集部が独自に選び、編集部の観点で評価している。タイム社の傘下にはホテルランキングをやっている旅行誌「トラベル+レジャー」もあるが、こちらとは切り口を別にし、「食」を楽しむという観点でホテルを選んでいる。たとえば、部屋に言及している場合でも、その景色の中には必ず「食」があると言った具合だ。選ぶ基準は、単に料理だけではなく、食事をする環境やセッティング、サービスなど、雰囲気や気分を大切にしている。

客層にこだわるホテルランキング

「ジェットセッター ベスト・オブ・ベスト・ホテル」

 ホテル選びにはこだわりを持つ旅好きのための旅行&ホテルの情報サイトジェットセッター。ジェットセッターとは、プライベートジェットで行きたいときに、行きたいところへ飛んでいくような日常生活を送っている、桁外れのリッチピープルのことを本来指すが、こちらはとりあえず定期便のフライトを使って目的地に飛ぶけれど、ホテル選びにはこだわりを持ち、選りすぐりの高級ホテルに泊まりたい、という旅好きな人々をターゲットにした旅行情報サイト。会員になるとホテルや旅行計画についてのアドバイスが受けられ、ウェブマガジンもある。かねてからホテルが好きで、かつ懐にも余裕がありホテル代には金を惜しまない世界各国のホテルジャンキーたちの間では、このサイトに行けば、行こうと思っているところで良いホテルがみつかると言われ支持されてきたが、2013年にTripAdvisor の子会社になってからは、ホテル選びにおいてシャープでとんがったところがややなくなった。ホテルアワードでは、21のテーマ別にベスト賞と次点の2軒のホテルを選んでいる。その顔ぶれをみると、単なる有名ホテルや値段が高い高級ホテルに限らず、通好みのホテルが選ばれている。BEST-LOOKING GUESTS(カッコいいゲストがいるホテル)などのテーマ設定、切り口が楽しいランキングだ。

トランジットに使えるホテルランキング

「スカイトラックス 世界のベスト・エアポート・ホテル」

 英国の航空サービスリサーチ会社、スカイトラックス社が、1999年より実施しているエアポートホテルを対象としたランキング。レセプションのスタッフのサービスがフレンドリーかつプロフェッショナルか、温かくホスピタリティーある対応をしているかどうか、ベッドルームならびにバスルームの清潔さ、部屋の寝心地はどうか、空港ターミナルとのアクセス(到着時にストレスなく来られるか、出発時のターミナルへのアクセスのしやすさ)、フィットネスジムやスパの設備、食事の質、レストランスタッフのサービス、そして、コストパフォーマンスについて、実際に使用した乗客にアンケートを取り、総合的に評価する。ハードよりソフト面を重視しているのが特徴。投票権は一般の乗客のみにあり、業界関係者は投票できない。一千万人を超える乗客からの満足度調査をベースとした、利用者サイドに立った評価ランキング。

「トラベル・アンド・レジャー」誌のホテルランキング

 月刊の旅行雑誌で、英語で発行されている旅行雑誌としてはコンデナストトラベラーと共に2大誌。1996年に世界のホテルランキング「世界のベストホテル」をスタート、毎年夏に発表する。読者投票による「ワールド・ベスト・アワーズ」では、ホテルのほか、都市、空港、船旅などテーマ別にランキング。かつては、サービスがいいホテルのランキングなど、ホテルジャンキー的観点でのさまざまな切り口でのホテルランキングもやっていたが、現在はこの読者ランキングに収束されている。ホテル部門では、総合ランキングのほか、ホテルブランド、エリア別、シティ、リゾート、スパなど種類別に分かれている。2021年1月にアメリカのタイム社からウィンダム・デスティネーションズが1億ドルで買収した。

【2020年度】

  1. カペラ・ウブドゥ(インドネシア、バリ島)
      Capella Ubud
  2. ホテル・アンパロ(メキシコ、サン ミゲル デ アジェンデ)
      Hotel Amparo, San Miguel de Allende, Mexico
  3. フォーゴ・アイランド・イン(カナダ、ニューファウンランド)
      Fogo Island Inn, Newfoundland, Canada
  4. リッツ・カールトン・バリ(インドネシア、バリ島)
      The Ritz-Carlton, Bali, Indonesia
  5. ウォルドルフ・アストリア・モルディブ・イターフシ
      Waldorf Astoria Maldives Ithaafushi
  6. シークレット・ベイ(ドミニカ共和国、ポートマス)
      Secret Bay
  7. ラッフルズ・イスタンブール
      Raffles Istanbul
  8. カナベス・イア・エピトーム(ギリシャ、サントリーニ島)
      Canaves Oia Epitome
  9. アワシ・パタゴニア(チリ、トーレス・デル・パイネ国立公園)
      Awasi Patagonia, Torres del Paine National Park, Chile
  10. シンギータ・クルーガー・ナショナルパーク(南アフリカ)
      Singita Kruger National Park, South Africa

<解説>

トップの「カペラ・ウブドゥ」は米朝首脳会談の舞台にもなったシンガポール、セントーサ島の「カペラ・シンガポール」と同じカペラ・ホテルズ&リゾーツのホテル。トップ10入りしたホテルを見渡すと、オープン年が最近の新しいホテルが目立つ。1位の「カペラ・ウブドゥ」と2位の「ホテル・アンパロ」は共に2018年オープン、5位の「ウォルドルフ・アストリア・モルディブ・イターフシ」は2019年7月オープン、7位タイの「カナベス・イア・エピトーム」も2018年オープン。また、ヴィラタイプで客室数が少ないホテルが多い。3位の「フォーゴ・アイランド・イン」は29室、6位の「シークレットベイ」はヴィラ11棟、7位の「カナベス・イア・エピトーム」はヴィラ24棟、9位のチリのマウンテン・リゾート「アワシ・パタゴニア」は12軒のヴィラが山肌に散在している。
3位の「フォーゴ・アイランド・イン」は2013年にオープンしたいわゆる辺境が売りもののホテルで、カナダ極東のフォーゴ島、まわりに何もない海沿いの岩場にいかにも不安定な形状でポツンと建っている。

【2019年度】

  1. ザ・リーラ・パレス・ウダイプール(インド、ウダイプール)
      The Leela Palace Udaipur, India
  2. ザ・ロッジ・アンド・スパ・アット・ブラッシュ・クリーク・ランチ(アメリカ、ワイオミング州サラトガ)
      The Lodge & Spa at Brush Creek Ranch
  3. シンギータ・サビ・サンド(南アフリカ、サビ・サンズ・ゲーム・リザーヴ)
      Singita Sabi Sand
  4. ザ・ファーム・アット・ケープ・キドナッパーズ(ニュージーランド、ホークス・ベイ)
      The Farm at Cape Kidnappers
  5. ギブズ・ファーム(タンザニア、カラトゥ)
      Gibb’s Farm
  6. JWマリオット・フーコック・エメラルドベイ・リゾート&スパ(ベトナム、フーコック島)
      JW Marriott Phu Quoc Emerald Bay Resort & Spa
  7. ザ・ムリア(インドネシア、バリ島)
      The Mulia
  8. シンギータ・グルメッティ(タンザニア、セレンゲティ国立公園)
      Singita Grumeti
  9. ザ・ブッシュキャンプ・カンパニーズ・ムフウェ・ロッジ(ザンビア、サウスルアングワ国立公園)
      The Bushcamp Company’s Mfuwe Lodge
  10. ラパ・リオス・ロッジ(コスタリカ、オサ半島)
      Lapa Rios Lodge
  11. ローズウッド北京(中国、北京)
      Rosewood Beijing

<解説>

久方ぶりにアフリカのサファリ・リゾートがトップ10中、4軒も占めた年だった。2000年代はじめの頃、アフリカのサファリ・リゾートが各種ランキングを席巻した時代があったが、最近はそんなこともなくなっていたのに、不思議だ。トップのインド、ウダイプールの「ザ・リーラ・パレス・ウダイプール」が急浮上。2015年頃までは、インドの高級ホテルチェーンといえば、圧倒的にオベロイ・グループが強く、本ランキングでも2015年にはトップ10中、1位と5位に2軒入るほどだったが、最近は超高級マーケットでは「ザ・リーラ」のブランド力が上がってきている。アメリカのダラス発祥の高級ホテルチェーンのローズウッドも香港をはじめ中国進出を進めているが「ローズウッド北京」が9位タイに入り、中国のホテルでトップとなった。

【2018年度】

  1. フォーシーズンズ・バリ・アット・サヤン(インドネシア、バリ島)
    Four Seasons Bali at Sayan
  2. バリフィン(アイルランド)
    Ballyfin
  3. フランジパニ・ビーチ・リゾート(アンギラ)
    Frangipani Beach Resort
  4. インカテラ・ラ・カソナ(ペルー)
    Inkaterra La Casona
  5. インヴァーロッキー・キャッスル・ホテル(スコットランド)
    Inverlochy Castle Hotel
  6. ザ・ムリア(インドネシア、バリ島)
    The Mulia Bali
  7. ティエラ・パタゴニア・ホテル&スパ(チリ)
    Tierra Patagonia Hotel & Spa
  8. ザ・テンプル・ハウス(中国、成都市)
    The Temple House
  9. ニヒ・スンバ(インドネシア、スンバ島)
    Nihi Sumba Island
  10. ナラヤ・スプリングス(コスタリカ、フォルトゥーナ)
    Nayara Springs


<解説>

今回、「世界のホテル トップ100」で1位になったのは、バリ島のマウンテン・リゾート、ウブドゥの「フォーシーズンズ・バリ・アット・サヤン」。2018年、開業20周年を迎えたが、開業当初はホテルジャンキーたちの間でも大いに話題になったものの、ここしばらくは話題にのぼることも少なかったホテルだ。2位のアイルランドの「バリフィン」は2016年度の「コンデナスト・トラベラー」誌の読者投票でも「ベスト・ホテル・イン・ザ・ワールド」になったカントリーハウスをリモデリングしたホテル。チリ、コスタリカなど実際に訪れた人はどれくらいいるのだろうかと思わせられるホテルがランクインしている。

【2017年度】

  1. ニヒ・スンバ(インドネシア、スンバ島)
    Nihi Sumba Island
  2. ザ・ブランド(タヒチ、ブランド島)
    The Brando
  3. ザ・ロッジ・アンド・スパ・アット・ブラッシュ・クリーク・ランチ(アメリカ、ワイオミング州サラトガ)
    The Lodge & Spa at Brush Creek Ranch
  4. ザ・ロッジ・ アット・カウリ・クリフス(ニュージーランド)
    Lodge at Kauri Cliffs
  5. ギブズ・ファーム(タンザニア、カラトゥ)
    Gibb’s Farm
  6. ツワル・カラハリ(南アフリカ、ツワルカラハリ保護区)
    Tswalu Kalahari
  7. トリプル・クリーク・ランチ(アメリカ、モンタナ州)
    Triple Creek Ranch
  8. キャヴァス・ワイン・ロッジ(アルゼンチン、メンドーサ州)
    Cavas Wine Lodge
  9. イン・アット・ウィロウ・グローヴ(アメリカ、ヴァージニア州)
    Inn at Willow Grove
  10. ザラファ・キャンプ(ボツワナ)
    Zarafa Camp
  11. ローズウッド・コーデヴァル(アメリカ、カリフォルニア州サン・マーティン)
    Rosewood CordeValle

<解説>

この年は、トップ100軒のうち4分の1以上の27軒がアメリカのホテルで、8割以上
がリゾートホテルだった。2位のタヒチの「ザ・ブランド」は、元は俳優のチャールズ・ブロンソンが所有していたプライベート・アイランドにあるホテルだが、この年の3月にオバマ元米国大統領がバカンスで訪れ話題になり、同誌の記事には「我々の読者が行くところに、オバマも行く」と誇らしげに書かれた。アジアのホテルではトップ10のうち半数を占めたのは中国のホテル。かつては上位を占めたバンコクと香港のホテルは各1軒のみと振るわなかった。香港のトップ5でも新興勢力の「ジ・アッパー・ハウス」が老舗の「ペニンシュラ香港」に次
いで2位に食い込んだ。

【2016年度】

  1. ニヒ・スンバ(インドネシア、スンバ島)
    Nihi Sumba Island
  2. ザ・スペクテイター(アメリカ、サウス・キャロライナ州)
    The Spectator
  3. フカ・ロッジ(ニュージーランド)
    Huka Lodge
  4. モンタージュ・カパルア・ベイ(アメリカ、ハワイ州マウイ島)
    Montage Kapalua Bay
  5. サザン・オーシャン・ロッジ(オーストラリア)
    Southern Ocean Lodge
  6. ザ・ロッジ・アット・グレンドーン(アメリカ、ペンシルバニア州)
    The Lodge at Glendorn
  7. ザ・ウィルコックス(アメリカ、サウス・キャロライナ州)
    The Willcox
  8. カーサ・ガンゴテーナ(エクアドル)
    Casa Gangotena
  9. ツイン・ファームス(アメリカ、ヴァーモント州)
    Twin Farms
  10. ザ・シンギュラー・パタゴニア(チリ)
    The Singular Patagonia

<解説>

この年、総合ランキングで第1位になったのは、インドネシアのスンバワ島というマイナーな島にある「ニヒ・スンバ」。秘境的なロケーションでツリー・ロッジなどワイルド感を味わいつつ、快適に過ごせるホテルで、リッチなサーファーたちに人気がある。ニューヨーク部
門では老舗ホテルを押しのけ、「グリニッジ・ホテル」など新興の小規模ホテルが上位を占めた。当時は話題の「トランプ・インターナショナル」も4位と健闘していたが、トランプ前米大統領の株価が下がるのと共にホテルのイメージも下落した。

【2015年度】

  1. ジ・オベロイ・ウダイヴィラズ(インド、ウダイプール)
      The Oberoi Udaivilas
  2. ホテル・カステッロ・ディ・カーゾレ(イタリア、シエナ郊外)
      Hotel Castello di Casole
  3. アッシュフォード・キャッスル(アイルランド)
      Ashford Castle (Ireland)
  4. トリプル・クリーク・ランチ(アメリカ、モンタナ州)
      Triple Creek Ranch
  5. ジ・オベロイ・ラージヴィラス(インド、ジャイプール)
      The Oberoi Rajvilas
  6. フォーシーズンズン・イスタンブール・アット・スルタナメット(トルコ、イスタンブール)
      Four Seasons Istanbul at Sultanahmet
  7. シンギータ・サビ・サンド(南アフリカ、サビ・サンズ・ゲーム・リザーヴ)
      Singita Sabi Sand
  8. ファームハウス・イン(アメリカ、カリフォルニア州ソノマ)
      Farmhouse Inn
  9. ザ・ペニンシュラ上海(中国、上海)
      The Peninsula Shanghai
  10. サンセット・キィー・コテージズ(アメリカ、フロリダ州キィーウェスト)
      Sunset Key Cottages

<解説>

1996年にスタートした同誌のホテルランキングもこの年で20回目を迎えた。総合のトップは、インドの「オベロイ・ウダイヴィラズ」で、オベロイ系はほかにも5位と16位にラン
ク入りしており、トップ20軒中、3軒となっており、ホテルブランド部門でもオベロイはトップになっている。2000年代に入ってからは、インド経済の好況と歩調を合わせるようにして、一時はどこもかしこもオベロイ系を中心にインドのホテルがランキングの上位を席捲していたが、そろそろ他のランキングでもその熱もおさまってきていた。

「ハイダウェイ・レポート」誌のホテルランキング

 1979年、ホテルにこだわりを持つ上級FIT(個人旅行者)のために、B5版8ページのニューズレターとしてアメリカで創刊された月刊ホテル情報紙としてスタートした。クリーム色の紙に緑の一色印刷の素朴なニューズレターには、アンドリュー・ハーパーという匿名の経験豊富なホテルの「目利き」が世界各地でみつけたホテルジャンキーならハタと膝を打つようなホテルが載っていた。ホテルからの広告は一切入れず、取材の際もフルレート支払いをモットーとし、タイアップ等も受けないというポリシーが、紐付きでない利用者サイドに立った情報が得られると信頼感を生んだが、それを支えていたのは高額の購読料で、著名投資家の投資情報レターのようなものだった。
 当初は、国際情報通のホテル愛好家にしか知られていない、知る人ぞ知る「隠れ家」的ホテル情報誌でもあったが、1990年代になると、毎年同紙のホテルランキングが発表されると、ホテルランキング界の大御所的存在だった「インスティチューショナル・インヴェスター」と並んで通信社が世界中のメディアに配信するようになった。現在は、アンドリュー・ハーパー社という総合旅行サービスを行う企業グループのなかの一メディアとなり、その立ち位置も微妙に変わり、変質していった。それでも2015年頃まではランキングに登場するホテルの顔ぶれには、かなりの「通」好みのホテルが並んでいたが、2016年あたりからはほとんど一般旅行雑誌的感覚のランキングとなった。
 同誌が「ハイダウェイ(隠れ家)」認定した、客室数50室以下の、静かで、くつろげ、サービスの質が高いホテルのなかから、その年の選り抜きホテル20軒。2017年までは毎年、ランキングで順位を出していたが、2018年度からはランキング形式を取らず、「アンドリュー・ハーパーのお気に入りハイダウェイ・ホテル」と「ハイダウェイ・オブ・ザ・イヤー」、テーマ別ベストホテルを紹介している。

【2018年度版】

<アンドリュー・ハーパーのお気に入りハイダウェイ・ホテル20軒>

ル・プチ・ニース(フランス、マルセイユ)
LE PETIT NICE

オテル・レ・ロシュ・ルージュ(フランス、サン-ラファエル)
HÔTEL LES ROCHES ROUGES

シャトー・ドゥ・ラ・トレイヌ(フランス、ラカーヴ)
CHÂTEAU DE LA TREYNE

ドメーヌ・ドゥ・マンヴィル(フランス、レ・ボー・ドゥ・プロヴァンス)
DOMAINE DE MANVILLE

ヴァイセンハウス・グランド・ヴィレッジ・リゾート(ドイツ、ヴァイセンハウス)
WEISSENHAUS GRAND VILLAGE RESORT

ヴァルヴェルデ・ホテル(ポルトガル、リスボン)
VALVERDE HOTEL

ドラッグショルム・スロット(デンマーク、Hørve)
DRAGSHOLM SLOT

ヘンネ・ケルクビュ・ クロ(デンマーク、ヘンネ)
HENNE KIRKEBY KRO

ソルストランド ホテル & ベッド(ノルウェー、オス)
SOLSTRAND HOTEL & BAD

ホテル・ユニオン・オイエ(ノルウェー、オイエ)
HOTEL UNION ØYE

ザ・デヴォンシャー・アームス・ホテル&スパ(イギリス、ボルトン・アベイ)
THE DEVONSHIRE ARMS HOTEL & SPA

アリラ・ジャバル・アフダル(オマーン、ニズワ)
ALILA JABAL AKHDAR

ザ・ウィットビー・ホテル(アメリカ、ニューヨーク)
THE WHITBY HOTEL

ホテル・エマ(アメリカ、テキサス州サン・アントニオ)
HOTEL EMMA

ザ・イン・アット・ニューポート・ランチ(アメリカ、カリフォルニア州フォート・ブラッグ)
THE INN AT NEWPORT RANCH

シングルスレッド・ファームス(アメリカ、カリフォルニア州ヒールズバーグ)
SINGLETHREAD FARMS

ホテルB(ペルー、リマ)
HOTEL B

エクスプロラ・バジェ・サグラド(ペルー、ウルバンバ)
EXPLORA VALLE SAGRADO

ラス・アルコバス(メキシコ、メキシコシティ)
LAS ALCOBAS

チリノ・ベイ・リゾート(メキシコ、カボ・サン・ルーカス)
CHILENO BAY RESORT

<ハイダウェイ・オブ・ザ・イヤー2018>

ヴィラ・ラ・コスト(フランス、プロヴァンス)
VILLA LA COSTE

<ベスト・スパ>

ヴァイセンハウス・グランド・ヴィレッジ・リゾート(ドイツ、ヴァイセンハウス)
WEISSENHAUS GRAND VILLAGE RESORT

<ベスト・プール>

アリラ・ジャバル・アフダル(オマーン、ニズワ)
ALILA JABAL AKHDAR

<ベスト・ビーチ>

ワン&オンリー・ザ・パーム(UAE、デュバイ)
One&Only The Palm

<最高にグラマラスなバス>

ホテル・エデン(イタリア、ローマ)
Hotel Eden

<最高にユニークなラグジャリー・アメニティー>

チリノ・ベイ・リゾート(メキシコ、カボ・サン・ルーカス)
CHILENO BAY RESORT

<ホテル・レストラン・オブ・ザ・イヤー>

ジョルジュ・サンク・ダイニング・ルーム(アイルランド、アシュフォード・キャッスル
George V Dining Room 

ルイXIII サロン(フランス、シャトー・ドゥ・ラ・トレイヌ
Louis XIII Salon

マーシャル(デンマーク、ホテル・アングレテール
Marchal

ル・プチ・ニース(フランス、ル・プチ・ニース
Le Petit Nice

<解説>
 この年はフランス、特にプロヴァンスのホテルが多く選ばれており、「ハイダウェイ・オブ・ザ・イヤー」にもエクサンプロヴァンスにあるアイルランド人事業家がオーナーの「ヴィラ・ラ・コスト」(28室)が選ばれた。また、デンマーク、ノルウェーと北欧のホテルも4軒入った。このあたりは匿名の編集長であるアンドリュー・ハーパーがこの年に訪れたなかで印象的だったおいうことだろう。ニューヨークから唯一1軒入ったホテルにあえて五番街にある客室数86室の「ザ・ウィットビー・ホテル」を選ぶあたり、ハーパー氏の趣味が出ている。

【2017年度版】

<隠れ家リゾート トップ20>

1位 ポスト・ランチ・イン・ビッグ・シュール(アメリカ、カリフォルニア州)

Post Ranch Inn Big Sur, California

2位 アマン・ヴェニス(イタリア、ヴェネツィア)

Aman Venice Venice, Italy

3位 バリーファイン・ディメイン(アイルランド、バリーファイン)

Ballyfin Demesne

4位 ツイン・ファームス・バーナード(アメリカ、ヴァーモント州)

Twin Farms Barnard

5位 サン・イシードゥロ・ランチ(アメリカ、カリフォルニア州サンタ・バーバラ)

San Ysidro Ranch

6位 ザ・ブランド(タヒチ)

The Brando

7位 レ・プレ・デュジェニー(フランス、ボルドー)

Les Prés d’ Eugénie

8位 ギドリー・パーク・チャグフォード(イギリス、デヴォン州)

Gidleigh Park Chagford

9位 ヴィラ・ラ・コスト(フランス、プロヴァンス)

Villa La Coste

10位 ワカヤ・クラブ(フィジー、ワカヤ島)

Wakaya Club & Spa

11位 ウィートレイ・レノックス(アメリカ、マサチューセッツ州)

Wheatleigh Lenox

12位 ザ・ロッジ・アット・カウリ・クリフス(ニュージーランド、マタウリ・ベイ)

The Lodge at Kauri Cliffs

13位 ドメーヌ・ドゥ・ムルトーリ・サルテーヌ(フランス、コルシカ島)

Domaine de Murtoli

14位 フォーゴ・アイランド・イン(カナダ、ニューファウンランド、フォーゴ島)

Fogo Island Inn

15位 フカ・ロッジ(ニュージーランド、タウポ)

Huka Lodge

16位 俵屋(日本、京都)

Tawaraya

17位 プティ・セント・ヴィンセント(セント・ヴィンセント、セント・ヴィンセント・プライベート・アイランド)

Petit St. Vincent

18位 サザン・オーシャン・ロッジ(オーストラリア、カンガルー・アイランド)

Southern Ocean Lodge

19位 ベルモンド・ヴィラ・サン・ミケーレ(イタリア、フィレンツェ)

Belmond Villa San Michele

20位 ノース・アイランド(セイシェル、ノース島)

North Island

<解説>
 前年度2016年度のランキングが「予約サイトもやっている旅行会社に経営が変わると、ランキングにこうも影響が出るのか」と同誌の古くからの読者たちから納得できないという批判を受けたのか、この年は、従来からの読者にとって馴染深いホテルたち、「ポスト・ランチ・イン」「フカ・ロッジ」「サン・イシードゥロ・ランチ」「ワカヤ・クラブ」などがラインナップされた。

【2016年度版】

<隠れ家リゾート トップ20>

1位 アマン・ヴェニス(イタリア、ヴェネツィア)
Aman Venice

2位 オタフナ・ロッジ(ニュージーランド)
Otahuna Lodge

3位 ザ・メリディアン・クラブ(タークス&カイコス)
The Meridian Club

4位 アベイ・ドゥ・ラ・ブッシエール(フランス)
Abbaye de la Bussière

5位 エデン・ロック(セント・バース)
Eden Rock

6位 シャトー・サン・マルタン(フランス)
Château Saint-Martin

7位 アンド・ビヨンド・ンゴロンゴロ・クレイター・ロッジ(タンザニア)
&Beyond Ngorongoro Crater Lodge

8位 アルゴドン・マンション(アルゼンチン)
Algodon Mansion

9位 アマンダリ(インドネシア、バリ島)
Amandari

10位 バリーファイン・ディメイン(アイルランド)
Ballyfin Demesne

11位 ジャンビィ・ベイ、ア・ローズウッド・リゾート(カリブ、アンティグア島)
Jumby Bay, A Rosewood Resort

12位 アブ・キャンプ(ボツワナ)
Abu Camp

13位 シャトー・エザ(フランス)
Château Eza

14位 アマンヤラ(タークス&カイコス)
Amanyara

15位 キャステロ・デル・ネロ・ホテル&スパ(イタリア)
Castello del Nero Hotel & Spa

16位 カヴァス・ワイン・ロッジ(アルゼンチン)
Cavas Wine Lodge

17位 フカ・ロッジ(ニュージーランド)
Huka Lodge

18位 ベルモンド・ホテル・カルソ(イタリア)
Belmond Hotel Caruso

19位 ブランケット・ベイ(ニュージーランド)
Blanket Bay

20位 プティ・セント・ヴィンセント(セント・ヴィンセント、セント・ヴィンセント・プライベート・アイランド)
Petit St. Vincent

<ビーチリゾート トップ10>

1位 マウンデイズ・ベイ(アンギラ)
Maundays Bay

2位 アッカリーナ・リゾート&スパ・オン・ザ・ビーチ(アメリカ、フロリダ州)
Acqualina Resort & Spa on the Beach

3位 フォーシーズンズ・マウイ・アット・ワイレア(アメリカ、ハワイ州マウイ島)
Four Seasons Maui at Wailea

4位 フォーシーズンズ・ザ・ビルトモア(アメリカ、カリフォルニア州)
Four Seasons The Biltmore

5位 フォーシーズンズ・フアラライ(アメリカ、ハワイ州ハワイ島)
Four Seasons Hualalai

6位 フォーシーズンズ・プンタ・ミータ(メキシコ)
Four Seasons Punta Mita

7位 マウナケア・ビーチ・ホテル(アメリカ、ハワイ州ハワイ島)
Mauna Kea Beach Hotel

8位 ハレクラニ(アメリカ、ハワイ州オアフ島)
Halekulani

9位 エスペランサ(メキシコ、カボ・サン・ルーカス)
Esperanza

10位 カニール・ベイ(U.S.ヴァージン・アイランズ)
Caneel Bay

<シティホテル トップ10>

1位 ザ・ロウェール(ニューヨーク)
The Lowell

2位 フォーシーズンズ・ジョルジュサンク(パリ)
Four Seasons George V

3位 フォーシーズンズ・サンフランシスコ(サンフランシスコ)
Four Seasons San Francisco

4位 フォーシーズンズ・ビヴァリー・ウィルシャー(ビヴァリー・ヒルズ)
Four Seasons Beverly Wilshire

5位 フォーシーズンズ・シカゴ(シカゴ)
Four Seasons Chicago

6位 フォーシーズンズ・フィレンツェ(フィレンツェ)
Four Seasons Firenze

7位 フォーシーズンズ・ニューヨーク(ニューヨーク)
Four Seasons New York

8位 ベルモンド・ホテル・チプリアーニ(ヴェネツィア)
Belmond Hotel Cipriani

9位 ザ・ペニンシュラ・シカゴ(シカゴ)
The Peninsula Chicago

10位 アルヴェア・パレス・ホテル(ブエノスアイレス)
Alvear Palace Hotel

<解説>
 総合旅行サービスを行う企業グループの傘下となった影響が顕著になり、変質したのが露骨に出た年だった。前年2015年まではランキングに「通」好みのホテルが散見していたが、この年は、「あれれれ、どうした?!」という感じ。シティホテル部門でトップ10軒中6軒がフォーシーズンズで、ビーチリゾート部門でも4軒。ほとんど一般旅行誌的感覚である。初期の読者たちには、ハイダウェイも落ちぶれたものだとそっぽを向かれた。看板の隠れ家部門でも、前年度は圏外だったヴェニスの「アマン・カナル・グランデ・ヴェニス」がトップに入っている。

【2015年度版】

<隠れ家リゾート トップ20>

1位 オタフナ・ロッジ(ニュージーランド)
Otahuna Lodge

2位 プティ・セント・ヴィンセント(セント・ヴィンセント、セント・ヴィンセント・プライベート・アイランド)
Petit St. Vincent

3位 ラス・アラマンダス(メキシコ)
Las Alamandas

4位 バリーファイン・ディメイン(アイルランド)
Ballyfin Demesne

5位 モンボ・キャンプ&リトル・モンボ・キャンプ(ボツワナ)
Mombo Camp and Little Mombo Camp

6位 シンギータ・ブルダーズ・ロッジ(南アフリカ)
Singita Boulders Lodge

7位 45 パーク・レイン(ロンドン)
45 Park Lane

8位 ジャンビィ・ベイ(アンティグア)
Jumby Bay

9位 レ・スュルセ・ドゥ・コダリー(フランス、マルティヤック)
Les Sources de Caudalie

10位 フォーシーズンズ・テンティッド・キャンプ・ゴールデン・トライアングル(タイ、チェンライ)
Four Seasons Tented Camp Golden Triangle

11位 ラ・カーサ・ケ・カンタ(メキシコ、ジワタネホ)
La Casa Que Canta

12位 フォーゴ・アイランド・イン(カナダ、ニューファンドランド島)
Fogo Island Inn

13位 アマンサラ(カンボジア、シェム・リアップ)
Amansara

14位 キャステロ・バンフィ・イル・ボルゴ(イタリア、モンタルチーノ)
Castello Banfi-II Borgo

15位 オテル・サン・レジ(フランス、パリ)
Hotel San Regis

16位 キャステロ・デル・ネロ(イタリア、タヴァルネッレ)
Castello del Nero

17位 イル・ペリカーノ(イタリア、ポルト・エルコレ)
Il Pelicano

18位 ザ・ロッジ・アット・カウリ・クリフス(ニュージーランド)
The Lodge at Kauri Cliffs

19位 アマンダリ(インドネシア、バリ島)
Amandari

20位 グランドホテル・ア・ヴィラ・フェルトゥリネッリ(イタリア、ガルニャーノ)
Grand Hotel a Villa Feltrinelli

<ビーチリゾート トップ10>

1位 アッカリーナ・リゾート&スパ・オン・ザ・ビーチ(アメリカ、フロリダ州)
Acqualina Resort & Spa on the Beach

2位 マウナケア・ビーチ・ホテル(アメリカ、ハワイ島)
Mauna Kea Beach Hotel

3位 フォーシーズンズ・フアラライ(アメリカ、ハワイ島)
Four Seasons Hualalai

4位 エスペランサ(メキシコ、カボ・サン・ルーカス)
Esperanza

5位 フォーシーズンズ・ザ・ビルトモア(アメリカ、カリフォルニア州サンタ・バーバラ)
Four Seasons The Biltmore

6位 カニール・ベイ(U.S. ヴァージン・アイランド)
Caneel Bay

7位 フォーシーズンズ・ワイレア(アメリカ、マウイ島)
Four Seasons Wailea

8位 フォーシーズンズ・プンタ・ミータ(メキシコ、プンタ・ミータ)
Four Seasons Punta Mita

9位 ピーター・アイランド・リゾート&スパ(英国領ヴァージン・アイランド)
Peter Island Resort & Spa

10位 ハレクラニ(アメリカ、オアフ島)
Halekulani

<シティホテル トップ10>

1位 ザ・ロウェール(ニューヨーク)
The Lowell

2位 フォーシーズンズ・ジョルジュサンク(パリ)
Four Seasons George V

3位 ザ・ゴーリング(ロンドン)
The Goring

4位 ザ・ペニンシュラ香港(香港)
The Peninsula Hong Kong

5位 ザ・ペニンシュラ・シカゴ(シカゴ)
The Peninsula Chicago

6位 フォーシーズンズ・ザ・ビルトモア(アメリカ、カリフォルニア州サンタ・バーバラ)
Four Seasons The Biltmore

7位 ル・ブリストル(パリ)
Le Bristol

8位 アルヴェア・パレス・ホテル(ブエノスアイレス)
Alvear Palace Hotel

9位 セント・レジス・サンフランシスコ(サンフランシスコ)
St.Regis San Francisco

10位 ザ・スタッフォード(ロンドン)
The Stafford

<解説>
 総合旅行サービスを行う企業グループの傘下となったものの、まだまだ独断と偏見で我が道をゆく “ハイダウェイ魂” はなんとか健在か、と思わせられた年だった。ランキングに登場するホテルの顔ぶれには、かなりの「通」好みのホテルが並ぶ。たとえば、シティホテル部門のトップはニューヨークの高級プチホテルロウェール。隠れ家リゾート部門でも、パリ右岸の「サン・レジが15位、イタリアのイル・ペリカーノが17位、名ホテリエとして知られるリージェントの創業者ロバート・バーンズがつくったヴィラ・フェルトゥリネッリが20位に入っているあたりが「ホテル通」を自称する世界のホテルジャンキー読者たちから信頼と支持を得た。

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