中国の「ホテル王」と呼ばれる男

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 ヤンセンです。
 てヘヘ、これまった、しっつれいしましたぁ・・・ってな顔しているけど、この男、JI Qi 季琦 氏、54才。市場価値が10億ドルを超える3つの会社を立て続けに創業し、中国の「ホテル王」と呼ばれている男だ。
 思い起こせば、これまでも、中国の「ホテル王」と呼ばれた男たちは何人かいたな。が、みなさんいろいろあって、舞台から消え、そして、誰もいなくなった・・・。
 ニューヨークの名門ホテル「ウォルドルフ=アストリア」など名門ホテルを次々と買収し我が世を謳歌していた安邦保険集団の呉小暉氏ことミスター・ウーなんかは、トランプ元大統領の娘婿クシュナー氏とも仲良しだったのに、🎶 あ〜る日とつぜん、中国政府に拘束され、塀の向こうの人となった。
 ヒルトンを買収し、ホテル界にその名を轟かせた海航集団の共同創業者&会長をつとめていた王健氏なんかは、旅先のフランス・プロヴァンスで “不慮の事故” で崖から落ちちゃったらしい・・・ということで、この世から消えた。
 ここのところ「中国の不動産王」と呼ばれた男たちも次々と拘束されているもんで、「ホテル王」なんて呼ばれてあんまり目立ったりしない方がいいかも、ね。
 そのへん季琦氏も考慮してかどうか、昨年1月、武漢がコロナで大変だったときには、武漢の医療スタッフのために無料のホテルを6軒つくって提供したりして お上に向かって”善行” を積んでアピールしている。生き抜くことが大事だぜ。

さて、季琦 氏ってどんな人?

 中国では、セルフメイドマン、立身出世の人として知られている有名人。

 2018年には「創業者の手記」という自叙伝の本も出し、中国の若者たちの憧れの人でもある。
 彼はどうやって中国の「ホテル王」と呼ばれるところまで上りつめたのか?
 出身地は上海市となっているけど、上海市とは川をはさんだ北の南通市のさらに郊外、黄海に面した田舎町の農民家庭に生まれ育った。
 季琦少年の当時の夢は、「金持ちになって、遠くの世界に行って、タクシーに乗って、麺を食べたい!」。
 とても頭が良かったようで、中国の名門大学である上海交通大学に進み、機械工学を専攻。修士まで取ったものの、本人いわく、そっちの方よりも哲学などの方にボクは興味があったんでぇ、図書館にこもって哲学書を読み漁っていた・・・。
 なーんて、ことあるごとに語っているけど、彼の人生の軌跡をたどってみれば、これはもう一貫してビジネス魂に貫かれている。まったくブレない。

1999年、中国最大のオンライン旅行会社「 C trip シートリップ」を友人たちと共同創業。

2003年、ビジネスホテルチェーンの「如家」を創業。

2007年、漢庭(後の華住酒店集団)を創業。

 これら3つの企業をすべて3年でナスダックに上場させている。そして、現在は持株会社のホワズー・グループ(華住集団有限公司)の創業者&CEO。2020年のフォーブス誌の「チャイナ・リッチ・リスト」で178位。
 とりあえず今は彼が「中国のホテル王」。

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