2021年10月3日
「かんぽの宿」日本郵政がすべて売却を決定
日本郵政は、所有する「かんぽの宿」33施設のすべてを来年4月に売却することを決定した。買い手は、アメリカの投資ファンド「フォートレス・インベストメント・グループ」傘下の国内ホテル運営会社と、菓子製造「シャトレーゼホールディングス」ほか2社。フォートレスが29施設を取得し、3施設をシャトレーゼほか2社が各1施設ずつ取得、残る1施設の岐阜県の「かんぽの宿 恵那」は現在恵那市と協議中。売却の理由は、かねてよりの経営不振で赤字が拡大していたのに加え、コロナ禍が重なったためと見られている。従業員の雇用を守るため、2年間は営業を続け、雇用継続を希望する従業員を受け入れることを条件とした、とのこと。2007年の郵政民営化の際、当時所有していた70施設を109億円でオリックスに売却する旨、発表したが、当時の総務大臣・鳩山邦夫氏が「あまりに安すぎる」と反対たしことにより認可が下りず、売却できなかった。民営化以降14年間の累積赤字は約650億円にのぼるとのこと。
フォートレス・インベストメント・グループはアメリカの投資運用会社だが、同社の株を100%所有しているのは、ソフトバンク・グループ。
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