2022年6月6日

サウジアラビア政府が「アラブのホテル王」アルワリード王子の株を約17%取得

サウジアラビアの政府系ファンド、パブリック・インベストメント・ファンド（PIF）は、世界有数の資産家で「アラブのホテル王」としても知られる同国のアルワリード王子の投資会社キングダム・ホールディングの株式15億ドル（約1,900億円）を取得した。アルワリード王子は78.1％の持ち分を保持し、残りの５％分はサウジの証券取引所で取引される。
アルワリード王子は、ホテルにも積極的に投資をしてきた。パリの「フォーシーズンズ・ジョルジュサンク」のオーナーであり、フォーシーズンズ・ホテルズをマイクロソフトのビル・ゲイツとともに買収したり（昨年、半分の持分をゲイツに売却）、アコーグループの株式も所有している。推定資産は190億ドル、2017年当時のレートで約2兆1700億円とも言われ、アラブ世界では１番の資産家とも言われていた。が、2017年11月に汚職捜査の嫌疑をかけられサウジアラビア政府により身柄を拘束され、当時、大物クラスの拘束先として使われた「リッツカールトン・リヤド」に83日間に渡り軟禁された後に政府と和解し釈放された、という経緯がある。