「ホテルの上手な使い方」もわかります。
<ア行>
アーリーチェックイン
規定の時間より早くチェックインすること。たいていのホテルは部屋さえ空いていれば別料金を取らずに部屋に入れてくれる。
アイオープナー
朝の眠気を吹き飛ばして「目を開ける」ための冷たいジュースやフルーツのこと。主に朝食のときに使われる言葉。
アクセシブル・ルーム
車椅子での利用が可能なレイアウトと身障者対応の設備をそなえた客室のこと。
アクティビティー
テニス、ゴルフ、ウォータースポーツ、アクアビクス、乗馬など、そのホテルで楽しむことができるスポーツや遊びなど。モーニング・ウォーキング、ヨガなど、ホテル主催で無料のものもあるので、チェックインしたらまず要チェック。
アシスタント・ジェネラル・マネージャー
副総支配人。ホテルで最も忙しいといわれているポジション。各セクションからこぼれ落ちるあらゆるクレームの処理担当者でもあり、ハゲ率が最も高いと言い伝えられている。
アジョイニング・ルーム
隣同士だが、中ではお互いに行き来できない部屋。
アップグレード
予約したカテゴリーよりも上の部屋になること。
アトリウム・ロビー
吹き抜けのロビーのこと。一見、高級感、スゴイっ感があるので、バブリー系のホテルに多い。
アメニティー
バスルームに備え付けの消耗品のこと(バス・アメニティーと言うこともある)。石鹸、シャンプー、バスジェル、バスソルト、歯ブラシ、髭剃りなど。ブランドの選び方、品揃え、ディスプレイの仕方にそのホテルのセンスが出る。
アメリカン・ブレックファスト
コンチネンタル・ブレックファスト(ジュース、パン、コーヒー or 紅茶)に卵料理とハム、ソーセージ、ベーコンなどの肉料理がプラスされた朝食のセットメニュー。ヨーロッパの島国であるイギリスとその旧植民地であるアメリカではこれが普通。イギリスではこれにさらに焼きトマトやマッシュルームソテーなどがついて「イングリッシュ・ブレックファスト」と呼ばれる。
インプリント
泊まり逃げ=スキッパー防止のため、チェックイン時にクレジットカードを刻印して仮登録しておくこと。
ヴァレット・パーキング
ドアマンやベル(かつてはベルマンだったが、最近は女性もいるのでベル・パーソンと呼ばれる)がお客の代わりに車を駐車場から出し入れしてくれること。
ヴィラ
リゾートホテルなどの一軒家タイプの客室。
ウェットバー
客室についているミニバーに、シンクと蛇口がついていて水を使えるものをウェット・バーと呼び、水を使えない場合はドライ・バーという。
ウェルカム・アメニティー
チェックインして部屋に入ると用意されているフルーツバスケットやスイーツなど、ホテルからサービスされる、お出迎えの品。GM(総支配人)のサイン入りのカードが添えられていることが多い。リゾートなどでは、ホテルオリジナルのビーチバッグやリュックなどが「どうぞ、お使いください!」と置いてあることも。
ウェルカム・ドリンク
ホテルに到着するとすぐにサービスされる飲み物。トロピカル系のリゾートホテルでは、ロビーで冷たい飲み物が提供されることも多い。部屋に入ってから、熱いお茶のセットがお茶菓子やフルーツと共に届けられることもある。基本的に無料。
ウォークイン
予約せずに直接ホテルに行くこと。真夜中の男女二人連れは「ただいまあいにく満室でして」と慇懃に断られることが多い。
エキストラ・ベッド
ツインルームに三人で泊まりたい時など、頼むと客室に運び込んでもらえる簡易ベッド。
エグゼクティブ・スイート
スイートルームのひとつ下のカテゴリーを指すことが多い。ジュニアスイート・タイプをいうこともある。
エグゼクティブ・フロア
特別フロアのこと。専用のエレベーターキィーがなりと降りられなくなっているホテルもある。
エグゼクティブ・ラウンジ
特別フロアにある専用クラブラウンジのこと。朝食やアフタヌーンティー、カクテルなどのミールサービスの他、セクレタリー・サービスがあるところもある。
エッグベネディクト
朝食メニューのひとつで、イングリッシュ・マフィンなどのパンを二つに割って軽くトーストし、その上にハム(このほかスモークサーモンなど)、ポーチドエッグをのせ、その上にオランデーズソースというバターとレモンでつくる濃厚なソースをかけたもの。
エントランス
ホテルの正面玄関。
オーシャン・ビュー
海がちらりとでも見える部屋。
オーシャン・フロント
まさに正面に海が見える部屋。
オール・インクルーシブ
滞在中の飲食代金すべてが込みになっている料金体系のこと。
オールインワン・タイプ
トイレットが個室になっておらず、バスタブと洗面台、トイレットが同じスペースにあるバスルームのことをいう時などに使う。
オーバー・ブッキング
ホテルマンにとっての悪夢。キャンセル、ノーショー(予約したのに連絡なしで来ないこと)の見込み(希望的観測)がはずれた時に起こる。通常、ホテルの費用持ちで、同等以上の他のホテルで同等以上の部屋を手配してもらえる。
オキュパンシー
客室がどのくらい埋まっているかをパーセンテージで表したもの。最も正確な数字を教えてくれるのは、下っ端のメイドやボーイたち。
<カ行>
カシータ
アマンリゾーツの「アマンプロ」で使っている客室の呼び名。スペイン語で「小さな家、コテージ」の意味。
ガゼボ
アジアンリゾーツでよく見かけるお休み処の東屋のこと。
カトラリー
ナイフ、フォーク、スプーンなどのこと。
キッズプログラム
ホテルが子供のために用意したお子様用の特別プログラムのこと。言い換えると、子供なしでのんびりしたい親のために子供を預かってくれる親にはありがたいプログラム。無料のものあれば、有料のものもある。
キッズ・ルーム
ホテル内に用意された子供を預かってくれる部屋。
キャッシャー
チェックアウトの際の支払いや両替などお金がらみのことを担当するところ。ホテルによってはセイフティーボックスの管理も担当する。初めての土地でチップの相場がわからないとき、両替の際に「チップ用の小銭も混ぜて」というと、相当金額の小銭を10枚ぐらい混ぜて用意してくれる。
キングサイズ・ベッド
2メートル X 2メートルが標準サイズで、正方形のベッド。
クイーンサイズ・ベッド
2メートル X 1・5メートルくらいのキングサイズよりもちょっと小さいベッド。
クラブフロア、クラブラウンジ
特別フロアのこと。エグセクティブ・フロア、エグゼクティブ・ラウンジと呼ばれることもある。ふつうのフロアに比べて高い料金の差額分、インテリアや設備がグレイドアップしていたり、飲み物やミールサービス(朝食、アフタヌーンティー、カクテルタイムの軽食、ナイトキャップ用のつまみなど)やセクレタリー・サービスがついた専用ラウンジがついていることが多い。
ゲスト・リレーションズ
ゲストのよろず相談係。ホテルによってはコンシエルジュのことをこう呼ぶところもある。
コネクティング・ルーム
隣同士の客室で部屋の中に連結ドアがあり、廊下に出なくても互いに行き来できるつくりの部屋タイプのこと。ただし、両方がドアを開けないとつながらない。つながりたくない相手と隣室のときは、鍵を閉めておきましょう。
コロニアル・スタイル
旧植民地でよくある、「古き良き」(支配者側にとって)植民地時代をほうふつとさせる雰囲気のつくりやサービスのこと。
コンシエルジュ
ホテルのよろず相談係。仲良くすると得することが多い人たち。老舗ホテルのベテランや力のあるコンシエルジュになると、満席のはずのレストランの予約も、人気ミュージカルやスポーツ試合のチケットも難なくOKとなる。したがって、優秀なコンシエルジュ先にありきでホテルを決めるという旅慣れたゲストも多い。
チップを渡すかどうかの判断は、彼らが何も調べたりアクションおこさずにサッと答えられるようなことであれば不要。電話をかけたり、時間をかけて調べたりするような手間をかける頼みごとの際には渡すことが多い。金額は軽〜く「サンキュー」と言ってすぐにほかの仕事に入るような時は予想より少なく、「サンキュー・ベリーマッチ、サー(マダム)」の時はまあまあ、満面の笑顔で「サンキュー・ベリーマッチ、インディード、サー(マダム)。ハヴ・ア・ナイス・デイ!」の時は予想より多め。
コンチネンタル・ブレックファスト
ジュース、パン、コーヒー or 紅茶だけの朝食セット・メニュー。フランス、イタリア、スペインなどラテン系のヨーロッパ大陸諸国ではこれがふだんの朝食。
コンドミニアム
分譲式ホテルのこと。オーナーが利用しない期間、部屋を短期契約で借りることができ、ホテルと同等のサービスがつくことも多い。「アマンプリ 」のヴィラもこの方式なので、部屋のオーナーによって、メンテナンスが悪かったりすることもある。
コンプリメンタリー
タダのこと。「これはコンプリメンタリー・サービスです」と言われたら、無料を意味する。心配な場合は、「フリー・オブ・チャージ?」と語尾上げで確認する。
<サ行>
サニーサイドアップ
目玉焼き(フライドエッグ)の焼き方のひとつで、片側だけ焼く場合をいう。ひっくりかえして両面焼く場合はターン・オーバーという。
サンケン・バス
テラスなどで、床より一段低いところにあるバスルーム。シャワーブースのような仕切りやドアはなく、床がちょっと低くなってシャワーが浴びられるようになっている。お湯をためて浸かれるようになっているバスタブ付きもある。
ジーエム(GM)
ジェネラル・マネージャーの略。総支配人のこと。たとえ失業しても、外交官にもなれるし、曲芸師にもなれるし、企業のお詫び担当係にもなれるし、トップホストにもなれる、多彩な才能を持った人が多い。統計上、血液型ではB型が多い。
ジャクージ
ジェット水流で泡がぶくぶく出ている小さなプール(バスタブをいうこともある)のこと。ぬるめのお湯で温泉気分が味わえる。ホテルのプールシーンには欠かせないアイテム。
シャワーブース
シャワー専用の小部屋。ガラス張りになっていることが多い。
シャワーヘッド
昨今は大型化が進み、マッサージ機能つきなど多機能のものも多い。レインシャワー(天井からザバーッと雨のようにお湯が降ってくる)も最近では増えたので、シャワーヘッドの位置を確認しないで蛇口の栓をひねると、突然上から冷水や熱いお湯が降ってくる災難にあうのでご注意を。
シューシャイン
靴磨きのこと。ホテルによっては無料でやってくれる(たいてい部屋に置いてあるディレクトリーに書いてある)。
ジュニア・スイート
ベッドルームとリビングルームの仕切りがないワンルーム・タイプだが、ふつうの部屋より広めの部屋。エグゼクティブ・スイートと呼ぶホテルもある。
ショールーム
ホテルに頼んで客室を見せてもらうこと。ホテルでは、頼めば気軽にいろいろな部屋タイプを見せてくれる。頼む先は、コンシエルジュだったり、食事をしたレストランでマネージャーに「とっても美味しかったよ。今度、こちらにぜひ泊まってみたいのだけれど、部屋を見せてもらえるかな?」と頼むと、喜んで担当部署に手配してくれる、はずだ。
シンク
洗面台の洗面器部分のこと。最近は据え置き式のものが増えた。
シングルユース
ダブルやツインの部屋を一人で利用すること。
シングルルーム
一人用の部屋。なのにもかかわらず、ルームサービスで2人前とったりすると、何か理由をつけて部屋の中をチェックされる。
スイートルーム
リビングルームとベッドルームの二部屋に分かれた続き部屋のこと。ハネムーンに利用されることが多いせいか、甘い= Sweet と誤解している人が多いが、英語では Suite スイート。
スイムアップ・バー
プールの中にあるバー。カウンターまで泳ぎ着いて、濡れたまま飲み物が飲める。これがあるとリゾートホテルの魅力が二割増しになる感じ。
スーペリア・ルーム
そもそもは、スタンダードルームよりもちょっと上のグレイドのデラックスルームを指していたが、いつのまにかスタンダードルームを指すことが多いようになった(スタンダードルームと言うより、カッコいいからだろう)。
スタッフ・オンリー
「スタッフ・オンリー STAFF ONLY」と書いてあるドアは開けてはいけない。社員以外は入ってはいけませんという意味。この扉の向こう側がホテルの裏側の世界、バックヤードで、表の華やかな世界とはまったく別の世界が展開している。
スタンダード・ルーム
標準的なふつうの部屋タイプのこと。
スパ
昨今は高級ホテルの必須アイテム。もともとは、温泉、鉱泉の意味。最近は、プールやサウナ、フィットネスがあるところをまとめてスパと呼んでいるところもあるし、ジャクージなどもあるエステティック・サロンをスパと呼んでいるところもある。
スマートカジュアル
ドレスコード(その場にふさわしい服装基準)のひとつ。ある意味、最もむずかしい服装基準かもしれない。同じ服を着ていても、人によってはOK、人によってはダメ出しされることがある。つまるところ、カッコよければ良しとされる、主観的なもの。時代によって変化し、最近ではかつてはご法度だったジーンズやスニーカーも許されるようになった(カッコ良ければ)。
スムージー
凍らせたフルーツや野菜にミルクやヨーグルト、アイスクリームなどを加えてシャーベット状にした飲み物。
セキュリティー
ガードマンのこと。入り口あたりに立っている妙に体格が良くて目つきが鋭い男たち。たいてい黒っぽいスーツを着ているが、銃所持が許されているアメリカなどでは上着の前のボタンは止めず、いつでもドンパチできる臨戦態勢。
セミオープンエア
完全に屋外というオープンエアではなく、屋根はあるけれど壁はないなど、一部オープンエアになっている状態をいう。
ソラリウム
リゾートホテルなどにある日光浴室。
<タ行>
ターンオーバー
目玉焼き(フライドエッグ)の焼き方のひとつ。ひっくり返して両面焼く場合をいう。
ダーンダウン・サービス
メイドが部屋を「おやすみ前態勢」に整えること。ベッドのカバーははずされ、アッパーシーツを首のところでめくり、すぐにベッドに潜り込めるようにする。枕元にはチョコレートやナイトキャップ用のポルト酒などの小瓶とグラスが置かれ、明日の天気予報のカードが添えられていたりする。ホテルの高級度チェックの目安としては、最高級ホテルの場合は、足元にリネンのマットが敷かれている(素足で触ると気持ちいい)。
ダブルシンク
バスルームの洗面台にシンクが二つあること。昨今はこれが高級ホテルでは必須。二人で泊まる場合、それぞれが自分専用のシンクを持てるので、「シンク周りを水浸しにされた」「使った跡が汚い」などのささいではあるが旅先では気分に影響を与える争いのタネが減る。
ダブルルーム
ダブルベッドがひとつある、一緒のベッドに寝る関係性の二人用の部屋。広いベッドと広い部屋が好きで、シングルユース(お一人様利用)する人もいる。
チャージ
請求すること。レストランなどで頼んだものと違った料理が出てきて、お詫びと共に「ノー・チャージ」と言われれば、請求されないということ。
ツインルーム
ベッドが二つある部屋。
ディレクトリ
よく読むと、けっこう得する情報が載っている、ホテルの利用説明書。タダで利用できるサービス(靴磨き シューシャイン、同伴ガイド付きのモーニング・ウォークやジョギング、モーニング・ヨガ、レンタル自転車、早朝のロビー・ブレックファストなど)もあるので、チェックインしたらまず一通り目を通すのがホテル通。
デザイン・ホテル
1980年代から流行しているデザイナーが前面の売りとして出たホテルのことで、東京にも2020年オープンした「エディション虎ノ門」をプロデュースしたイアン・シュレイガーがその先駆けで、彼と組んで多くのデザイン・ホテルをデザインしたフィリップ・スタルク、イギリス人のコンラン卿などが知られている。
デポジット
予約時に払う前金。ノーショーの場合は違約金として没収されることもある。最近はチェックイン時にクレジットカードでギャランティーする場合が多いので実際にキャッシュで払うことは少ないが、チェックイン時にデポジットを要求される場合、その金額があなたの信用度を示す。
デュープレックス
2フロアに分かれたスイートルーム。
デラックスルーム
そもそもはスタンダードルームより上のカテゴリーを示していたが、今ではスタンダードルームをデラックスルームと呼んでいるホテルもある。
ドアマン
人間観察眼ではキャッシャーに次ぐ能力を持つ。エントランスに立って、ドアを開けたり、車で到着・出発するゲストを迎えたり、見送ったりしながら、さりげなく、しかし、しっかりと観察している。常にアンテナを張り巡らせ、日経新聞の人事情報は必読で、たくさんのゲストの名前、役職、車種、ナンバー、ドライバーなどを記憶していることが彼らの自慢で勲章。
トゥーオーダー to order
朝食ビュッフェの卵料理など、その場でオーダーして頼むこと。
ドゥーゴー to go
お持ち帰り(テイクアウト)のこと。コーヒーを部屋に持ち帰りたいときなど「カッフィー トゥーゴー、プリーズ Coffee to go, please」と頼む。
ドレスコード
その場にふさわしい服装の基準。部屋に置いてあるディレクトリーにレストランやロビーなどパブリックスペースでのドレスコードが書いてある。ホテルによっては、午後6時以降、パブリックスペースではジーンズはご遠慮いただきたいとか、スマート・カジュアル(の項目を参照)で、などと書いてあるので要注意。
<ナ行>
ナイトキャップ
寝る前にちょっと一杯やる寝酒のこと。ターンダウン・サービスの際、枕元にチョコレートと一緒に酒のミニボトルとグラスを置いておいてくれる粋なホテルもある。
ノーショー
予約したにもかかわらず現れない、困った客のこと。最近ではホテル側が防衛のため、クレジットカードで予約時にギャランティーをとるところがほとんど。
ノーレコード
「記録がございません」の意味。ちゃんと予約したはずなのに、チェックイン時にこう言われた時のために、予約確認書はプリントアウトするかスマホにメールを保存しておいた方がいい。
ノンスモーキング・シート
禁煙席。レストランの予約の際などに聞かれることが多い。
<ハ行>
パーシャル・オーシャン・ビュー
海がちらりと見える部屋。バルコニーから身を乗り出さないと海が見えないような部屋もある。海が見えるということでマウンテンビューやガーデンビューの部屋よりは値段が高く、オーシャンビューの部屋よりは安い。
ハウスキーパー
客室係。部屋の掃除、タオルや備品類の交換、ランドリーなどを担当する。チップによってサービスに影響が出ることも、まあ、ないとは言えない。
パウダースペース
お化粧するスペースのこと。自然光が入るところにあるところは、女心がわかっているホテル。
バゲージ・ストリッジ
荷物預かり場。チェックイン前やチェックアウト後も、頼めばここで荷物だけ預かってもらえる。別の街に数日出かけて戻ってくる時など、大きいスーツケースだけ預かってもらうと便利。
バス・ピロー
バスタブのちょうど頭にくるところについているお風呂用枕のこと。
バスボーイ
レストランで食べ終わった皿を下げる係の下っ端ボーイのこと。「私のホテルマン人生は、バスボーイから始まりました」というのは、叩き上げのホテリエの立志伝によく出てくるフレーズ。
ハッピーアワー
バーなどで、客がまだあまり来ない夕方の早い時間(だいたい5時から7時頃)、ドリンクは半額など、特別料金でサービスする時間帯のこと。
バトラー
客室専属のサービス係。「なんなりとご用をお申し付けください」とスタンバイしており、執事のような役割を果たしているが、人を使い慣れていない人には逆にストレスになるようだ。
ハリウッドツイン
ツインルームのルームパターンのひとつで、ふたつのベッドがぴったりくっついてセットされている。
パワー・チップ
ここぞという、はずしてはならない勝負時に渡す、かなり多めのチップのこと。チップを渡す時は、金額がさりげなくわかるように見せ、相手の目をしっかり見て、ちょっと低めの声で「頼みがあるんだ」、英語ならば ” I need your help. 頼みたいことがあるんだ “。
パワー・ブレックファスト
朝食の時間くらいしか時間が取れない本当に忙しい人、あるいは、自分の多忙さをアピールしたい人たちが、朝食を取りながら仕事の打ち合わせをすること。だいたい1時間以内。あまり長い時間会いたくない人とのアポイントメントにも使われる。自分のパワー、すなわち、権力、財力を実感したい人たちが多いワシントンやニューヨークが発祥の地。
ビュー
部屋やレストランからの「眺め」をいう時に使う。海が見えるのは「オーシャンビュー」。川が見えるのは「リバービュー」。中庭など庭が見えるのは「ガーデンビュー」、城が見えるのは「キャッスルビュー」、山側は「マウンテンビュー」、街側は「シティービュー」。
ビューバス
窓があり、バスタブに浸かりながら眺めが楽しめるバスルームのこと。
ピローチップ
ハウスキーパー用に置く枕銭のこと。昔は枕の下に置く、などと書かれたガイドブックも多かったが、はっきり見える場所(サイドテーブルや枕の上など)にできれば「サンキュー」と書いたメモを添えて置くと、それがチップであることがはっきりする。ゲストが部屋に置いておいた金を盗んだ疑いをかけられることを恐れて、ハウスキーパーが持っていかないこともあるので。
ファサード
ホテルの建物の正面のこと。
ファシリティー
設備のこと。
フードコート
レストランが集まっているエリアをこう呼ぶことがある。
ブッキング
予約のこと。英国系の国でよく使われる。アメリカではリザベーション。
プライベートビーチ
ホテル専用のビーチのこと。
フル・イングリッシュ・ブレックファスト
スターター(最初に出てくるもの)はジュースかフルーツで、シリアルにトースト、ソーセージやベーコンなどの肉料理を添えた卵料理、ガルニ(付け添え)は焼きトマト、きのこのソテー、フライドポテトなど、ボリュームたっぷりの英国風朝食のフルコース。
フルボード
三食付きの料金のこと。二食の場合、ハーフボードで朝食&夕食が一般的。ヨーロッパのリゾートなどで見られる料金体系。アルコールなどの飲み物は含まれない。
プレジデンシャル・スイート
通常、そのホテルで一番料金が高い最高のグレイドの部屋。それなりの高級ホテルの場合は、誰でも金を払えば泊まれるわけではなく、国家元首クラスや王族、大手企業のトップクラスでなければ泊めない。
プロモーション・レート
ホテル開業時のオープニング・レートなど、ホテル側が宣伝のために特別に安く設定したレートのこと。
ペイジング
ロビーなどでゲストの呼び出しがあった際、ベルボーイがゲストの名前を書いた案内板を掲げ、鈴(ベル)を鳴らしながらお客の注意を引いて探すこと。
ベルデスク
ベルボーイ(最近は女性もいるので、ベルパーソンと呼ぶホテルもいる)がいるセクション。たいてい玄関のすぐそばにある。ベルボーイの仕事は、エントランスでゲストを迎え、フロントに案内し、チェックイン手続き後は客室までゲストを案内し(これがないホテルもある)、荷物を部屋まで運ぶこと。タクシーなどの手配。荷物の一時預かり。客室との間を行き来してメッセージや物を預かったり、届けたりするメッセーンジャーの仕事など。ホテル慣れした人々は「部屋にベルを寄越して」など、ベルと呼ぶことも多い。
ペントハウス
本来は屋上にある部屋のことだが、ホテルによっては最上階にあるスイートなど特別カテゴリーの部屋。エレベーターの表示は「P」とだけ書かれていて、エレベーターキィーがないと止まらないようになっている。
ホスピタリティー
お・も・て・な・し、とも訳されることが多いが、ホテルの真髄であるサービスマインドのこと。本物のコレがあるかどうかが「いいホテル」かどうかの判断基準。
ホテルクルーズ
ホテルジャンキー用語で、同じ街で複数のホテルを泊まり歩き、泊まり比べすること。
<マ行>
ミストサウナ
室内に霧状に水蒸気が満ちているサウナのこと。フィンランドサウナのように「暑いっ!熱いっ〜!」というほど温度は高くない。
ミニバー
客室内の冷蔵庫とその周辺のキャビネットに用意されている飲み物やスナック類、酒など。基本的に自己申告制で、備え付け用紙に記入してチェックアウトの際に提出する。ミニバーの在庫チェックなどに手間がかかり、昨今はコンビニなど外で買ってきた方が安いと自分で持ち込むゲストも多いことから、ミニバーを廃止するホテルも増えた。
メインダイニング
そのホテルで一番の看板レストラン。値段も一番高い。ドレスコードがあることが多いので、行く前に要チェック。ジャケットやタイ着用のレストランにカジュアルな服装で行ってしまった場合、入店を断られるか、貸し出し用のジャケット&タイをつけるはめになる。
メートル・ドテル
キッチンの総指揮をとるのがシェフならば、ホールの総指揮をとる責任者がメートル・ドテル。
メンダイ
ホテル慣れし「通」ぶりたい人々が使うメインダイニングの短縮形。
<ヤ行>
ユージー
ホテル側にとって、望ましからぬゲスト undesirable guest。UGリストに載ると、予約を入れても「あいにく予約でいっぱいです」と慇懃に断られる。
<ラ行>
ラウンジ
ロビーラウンジはロビーの横のお茶が飲めるラウンジ。クラブラウンジはクラブフロアなど特別フロアのゲストがリビングルームがわりに使える専用ラウンジ。
ラナイ
ハワイのホテルで使われる言葉で、バルコニー、テラスのこと。
リクエスト
ホテルに対する依頼事項、希望事項。通常の予約事項に加えて、部屋の眺め、高層階か低層階、エレベーターから近い・遠い、部屋の作りの希望、リネンや枕の種類、音楽が聞ける設備の準備など、事前に頼んでおくことができる。
リネン
ベッドシーツや枕カバー、タオル、テーブルクロス、ナプキンなど、ホテルで使われている布ものを指す。
リノベーション
改装のこと。ホテルによっては改装済みの部屋と未改装の部屋があるので、予約の際にいつ改装した部屋かを尋ねる「ホテル通」もいる。
リモ
リムジンのこと。空港からの送迎の車の手配の際に「リモ1台頼むね」などと言うとホテル慣れしているように見える。
ルーム・アサインメント
ルームアサイン、と短縮して使うことが日本では多い。部屋決めのこと。ルーム・アサインメント担当のレセプショニストは、ゲストの利用状況、社会的ポジション、チェックインに現れたゲストの「見かけ」などを総合的に判断して、その時空いている部屋の中からアップグレードしたりする。ホテルでは人は「見かけ」で判断されることも多いので、アップグレードを狙うときは、チェックインの際にはきちんとした格好を心がけた方がいい。
ルーム・チェック
ホテルスタッフが客室を確認すること。たいてい「ルーム・チェック、ルーム・チェック」と二度唱えながら、ドアを四回ずつ二度ノックを繰り返す(これは万国共通)。返事がないとマスターキィーを使って開けてくるので、取り組み中で邪魔されたくない時は、必ずドアチェーンをかけておこう。
ルーム・チェックイン
レセプションではなく、部屋でチェックイン手続きすること。VIP扱いや特別フロア、スイート利用のゲストなどに適用されることが多い。
レイトチェックアウト
通常のチェックアウト時間より延長して滞在すること。たいていのホテルは部屋さえ空いていれば、2時間程度は無料で延長してくれるが、必ず事前にその旨、確認をとること。
レインシャワー
バスルームの天井からザバーッと雨のように湯水が落ちてくるシャワーのこと。温度を確認してから栓をひねること。
レジストレーション・カード
チェックイン時に名前や住所を書き込む宿泊者カードのこと。海外ではパスポートナンバーも記入するので、チェックインの際にはスタンバイして用意しておこう。
レセプション
日本でいうフロントのこと。日本ではフロントでチェックインもチェックアウトも全部済ませるが、海外のホテルの場合、レセプショニストはチェックインのみを担当する。キャッシャーが別にいて、チェックアウトや両替などお金がらみのことはそちらが担当する。ホテルの顔でもあり、頭の回転が早い、美男美女が配属されているホテルが多い。
レップ
ホテルの予約代理店のこと。
ロビー・ブレックファスト
レストランのオープンが間に合わない早朝のチェックアウト客などのために、ロビーに用意されている無料の簡単な朝食。コーヒー、ペストリー、リンゴ、バナナなど。
<ワ行>
ワゴンサービス
デザートやチーズのワゴンサービスなど、ワゴンにのせてテーブルまで持ってきてサービスすること。